もともと精密ドライバーはいくつか持っていたのですが、新しく手動のペン型精密ドライバー【PENDORA 48M】を向かい入れました。
こちらの記事は、プロ向け手動ドライバー【PENDORA 48M】のPR記事になりますが、DIYを趣味にしている一般人として詳細なレビューを書いていますので、購入時の検討にお役立てください。
普段安めな工具で済ませている私には、PENDORA 48Mは高いドライバーの印象がチラつきましたが、よくよく考えると自分はなにかとドライバーを引っ張り出していることに気が付きました。
普通の電動ドライバーにつけて使っているビットは、数ある中からなるべく自分にあっているものを選ぶようにしているのに、精密ドライバーになるとテキトーに済ませて買っている・・。
ドライバーというのは地味な存在ではあるけれど、丈夫さや作りの精巧さによって、使いやすさの良し悪しがまるで違います。それは精密ドライバーとて同じこと。それなのに蔑ろにしてきたので、いい機会だからビシッとちゃんとしたものを手元に置いておこうと決めました。
PENDORAが気に入ったのは、以下の点からです。
- 意外と手に入りにくいドライバーの形状とビットのサイズが揃っている
- 使っている素材がしっかりしている(保証付きで交換も対応してくれている)
- うっかりぶちまけても散乱しない、よくできているケース
自分もちょいちょい使うタイプが揃っているのをみて、これだけの種類を揃えることを思えばそこまで高いものでもないのかも、と値段だけみて判断するのを改めました。
精密ドライバーをセットで買いたくなる理由
精密ドライバー向けの小さなネジって、目視ではサイズがわからないところが問題です。特に特殊ネジのトルクスネジとか、イチかバチかで買って、サイズが違う微妙に形状が合わないと気づいては天を仰ぎ、また別の買うのは辛い。
プラスやマイナスの精密ドライバーセット、トルクスネジ専用のセット、ヘックスレンチのセットと揃えてはいるんですが、特殊な形状のネジが見つかるとさらに別のタイプのドライバーも購入するしで、トータルでもみてもそれなりにコストが嵩んでいきます。
そういうことを繰り返していると、必要なものをまとめて買っておいておけるなら、それに濾したこと無いって、本当にそう思うんですよ。
セットが足りない他にも、ドライバーが回しにくいとか、マグネットが効いていてくれないなど、使えばなにかと不満はでてきます。そんなときにちょっと良さそうなものが目にとまれば、こっちに切り替えようかなーって思っちゃいますよね。
滅多に買わないものだからこそ、選びたくなる
今は100均やホームセンターで安いドライバーセットが買えたりしますけども、粗悪品にあたると最悪ですよ。全部が駄目とはいいませんが、見た目だけ立派でもネジがさっぱり合わないとか、なんかんこう腹たちますよね。
安物だから粗悪品確定というわけでもないのですが、できることならサポート付きのものを買ったほうが交換ができますし、穏やかでいられると思います。
PENDORAの販売元のBRIGHT DIYでは、1年保証がついています。
PENDORA 48Mはいろんなビットが入っているセット商品ですが、ビットの管理がしやすいところも気に入りました。細かいやつをうっかり落としてぶちまけてしまうとめちゃくちゃ大変になるのですが、そういった配慮がされているケースを使っています。
ボールペンサイズの精密ドライバーPENDORA 48Mの詳細
私はさすがにスマホやゲーム機までも分解するようなことはしないのですが、腕時計の電池を自分で交換したり、PCのフタを開けて部品交換したりなどは普段行っています。なんでもかんでも自分でやれるわけではないですが、開けみたらなんとかなりそうなときもあるのです。
そういう時に使う引き出しからドライバーセットを取り出して、開放を試みる。PENDORA 48Mを使うとやりやすいということで、特徴を解説していきます。
サイズ(素材)
総重量:約450g
サイズ:【厚さ】17mm ×【幅】67mm×【長さ】168 mm
素材 | サイズ | 重量 | |
---|---|---|---|
ペン(本体) | アルミニウム合金 | Φ10×126mm | 22g |
ビット | S2鋼 | 長さ 28mm | 約2g |
内側ケース(本体・ビット入) | ABS磁気 | 13.5×63×153mm | 約185g |
外側ケース | アルミニウム合金 | 17×67×168mm | 95g |
アルミ製で冷んやりすべすべのケースは、中身を見ないと何の道具かわからないくらいスタイリッシュ。ビットを差し込んで使うペン軸も金属製でちょっぴり重さがあるのですが、重心がバランスとれているので、むしろその重さが馴染みます。
ビットの種類
全部で48種類あります。
これだけのものが一つのセットに、省スペースで手元に置いておけるっていいんじゃないかと。
特殊ネジ向け
トルクス(穴あり) | T5H、T6H、T7H、T8H、T9H、T10H、T15H、T20H |
トルクス(穴なし) | T2、T3、T4 |
星型(五角) | P2、P5、P6 |
三角 | 2.0、2.3、3.0 |
Y型 | Y0.6、Y1.0、Y2.0、Y2.5 |
四角(スクエア) | S0、S1、S2 |
U型 | U2.6、U3.0 |
十字 (プラスじゃない特殊) | 2.5 |
一般ネジ向け
プラス(フィリップス) | PH000、PH00、PH0、PH1 |
マイナス(フラット) | SL1.0、SL1.5、SL2.0、SL2.5、SL3.0、SL3.5、SL4.0 |
6角(ヘックス) | H0.7、H0.9、H1.3、H1.5、H2.0、H2.5、H3.0、H3.5、H4.0 |
何気に便利なピンサイズ
SIM | 0.8 |
ビットの素材は安定のS2鋼
精密ドライバーでないドライバーの場合はCR-V鋼製が一般的なのですが、それよりも硬く耐久性のあるS2鋼がPENDORA 48Mに使われています。
特に精密ドライバーはとても小さなもの。先が柔らかいと変形しやすく、しっかりネジにかみ合わせるのが難しくなってしまいます。なのでS2鋼は精密ドライバーに向いている素材としてよく使われているものです。
「CRV銅製より高品質のS2鋼採用」について
CRV銅は、クロムバナジウム合金鋼(Chrome Vanadium Steel:CR-V)です。よくある合金鋼で、高い耐磨耗性と熱処理した後に安定した高硬度を維持できる特性があるそう。
参考:https://jp.tien-i.com/blog_detail/20-信頼できる鋼鉄原料:クロムバナジウム鋼
S2鋼とは、特殊合金鋼の工具鋼の一種です。言葉だけでは専門的すぎてわかりにくいのですが、身の周りにある金属類は、使い道に合わせた配合で作られているものがほとんどだと思ってよいかもしれません。
特殊鋼とは
特殊鋼とは、鉄や炭素にさまざまな元素を掛け合わせた合金鋼であり、掛け合わせる元素やタイミング、量によってさまざまな特性を持つ特徴があります。
- 硬さ
- 強さ
- 靭性(しなやかさ)
- 耐腐食性
- 耐熱性
- 耐摩擦性
- 加工性
元素を掛け合わせるとこれらの特性を持った特殊鋼は、それぞれの特性を生かした用途で使用されます。
特殊鋼とは?種類や用途や含まれている添加物について|特殊鋼とは?種類や用途や含まれている添加物について
硬ければいいという単純な話でもないですが、用途に合わせた適正素材が使われていれば、長く安心して使いやすいのではないかといえます。
精密ドライバーの先は、とても小さく精巧なもの。
それにドライバーそのものの形状も、ねじに大きな力を加えるような設計にはなっていません。あの小さなネジに過剰に力を加えたら、ネジを潰してしまうことになりかねないですもんね。
しかしドライバーの先が柔らかく、締め付け時にビットの先が変形してしまうのは辛い。
ドライバーの先の形状がしっかり維持されているからこそ、ネジにフィットして適切な締付けができる。そのためにも精密ドライバーは、硬く耐久性のある素材のビットであることが望ましいと思われます。
外装ケースの開けやすさについて
中身ばかりに気を取られがちですが、PENDORA 48Mのスライド式の蓋はヤバいですよ。
外側のフタはアルミの持つ光沢感を最大限に引き出す陽極酸化処理済みとのこと。重厚感ある質感で、指紋や油分、ゴミなどがついてベタベタになりにくい質感が嬉しい。
なんといっても開閉の動きがスムーズで、その動きが「あ、これちょっと高いやつでしょ?」って思わせてくれます。
プッシュして開放ができ、しまう時はストンと底に気持ちよく収まる。あまりにもしなやかにフタの開け閉めができるので、始めての開封時は「なんだこれは・・」と信じられない気持ちで、無駄に何度も開け締めを繰り返してしまいました。
こんなに謎に高級感のあるドライバー、始めて見ました。
ビット収納ケースは落ちてこない仕組み
ビットが格納されているインナーケースはプラ製ですが、マグネットが内蔵されていてビットが吸い付くように収納される仕組みになっています。片面にすべて収めるのではなく、両面使ってセットできるようになっています。
唯一難を言えば、ペンを取り出すのがちょっとやりにくいかなというくらい。
少し傾けてから取り出すか、下に押し付けるようにしながらペン先側を引き上げるか。どちらかの動きで取り出す形になります。
ビット収納部分にはマグネットきいていて、保持力がいいので逆さまにして振り落とそうとしても、バラバラと落ちてくるようなことはありません。この細かいやつをガシャーンとぶちまけると、同じ場所に戻すのが困難になりますが、このタイプならダメージは最小で抑えられそうです。
ビット自体はとても作りがきれいです。
それぞれに刻印がついていて何のビットかわかるし、ケースにもマークがついているので迷子になりにくいですね。
ビットのガタつきがない
ペンにビットを取り付ける際は、マグネットの効果で吸い込まれるようにビットが入っていきます。
サッと取って、シュパッとはめて、華麗にネジを回す。
ペンの本体の軸は適度な重量があるのですが、重心が安定しているのでドライバーの先が落ち着く感じがあります。なんというか、「ペンまわし」がしやすい重心のペン軸・・というか?
差し込み式のドライバーにもかかわらず、全くブレず、ガタつかず。ここがノンストレスなのがいいですね。磁石の力が適度にしっかり働いていて、ビットがポロッと落ちることはありません。
ビットそのものにもマグネットがきいているので、小さなネジがキャッチしやすいです。安いものだとこの機能がなかったりするので、助かります。
ドライバービットの種類
ついてくる各種ビットについて説明していきます。欲しいタイプがそろっているか、チェックしてみてください。
プラス型 ビット(フィリップス)
PH1・PH0・PH00・PH000
1番よく見かけるプラスのドライバーです。PH2(2番)やPH1(1番)あたりが1番使用頻度が高いですが、PH2の大きさになると、この細軸では使いにくくなってしまいそうです。PH2のサイズのネジはだいぶ太さも長さもありますので、ある程度力を込める必要が出てきます。細軸のペンタイプのドライバーでは適切に締め込むことができないため、精密ドライバーの類に入れていないのかなと思いました。
PH1はそこそこいろんな物に使われていますが、それ以降の小さな型番は、メガネやカメラなどのかなり細かい部品に多いです。PH0以降の精密ドライバーは、私はメガネのツルや鼻あての部分が緩んでくる時によくお世話になっています。
PH0までは安いものでもセット内容に入っていることがそこそこあるんですが、PH00、PH000のサイズを探し求めるには、精密ドライバーの部類でなければ見つけにくいサイズ。まずは基本のビットがそろっているだけでも、安心します。
マイナス型 ビット(セルフロック)すりわりネジなどに
SL 1.0・SL 1.5・SL 2.0・SL 2.5・SL 3.0・SL 3.5・SL 4.0
かなり幅広いサイズが揃っています。
そこまで頻繁に使う物でもないのですが、狭いところに突っ込んで蓋をこじ開ける時にも便利。私は時計の電池交換で、わりとお世話になっています。
小さなスリ割ネジって引っ掛かりが弱いのでドライバーが外れやすいんですが、ペンドラの軸は安定してペン先に集中させすく回しやすい印象。
トルクス型 ビット
T2・T3・T4・T5H・T6H・T7H・T8H・T9H・T10H・T15H・T20H
Hがついているものは、タンパートルーフトルクスビットと言われていて、突起がついているタイプにも対応できます。
穴のないトルクスは最悪マイナスでもいけたりするんですが、突起付きのネジは、完全にこの専用ドライバーでないと歯が立ちません。
トルクス型はT10〜T8くらいの大きいものはひょっこり買えたりするんですが、やはりT7〜小さいものになってくると精密ドライバーの分野で探さないと見つかりません。これだけあれば、まず足りないということはないのではないかと思っています。
昔使っていたMacBookのHDDを取り出すときに必要だったのでその時に買った激安のトルクスドライバーも少し持っていたのですが、T4以降の小さいサイズは持ってなかったです。今後は今回のセットで間に合わせられそう。
トルクスネジはちゃんとしたものを使わないと本当に回しにくいのですが、PENDORAのビットは精度がよくてフィットして快適です。これだけ種類が入っていれば、大丈夫なのではないかと。次にPCを開ける時が楽しみです。
三角型 ビット (三角ボックス向け)
△ 2.0・△ 2.3・△ 3.0
子ども用のおもちゃなどで使われていることがあります。マクドナルドのハッピーセットについてくるおもちゃに使われていることで有名。
我が家の娘はすっかり大きくなってしまったので今は使用頻度は低そうだけど、昔はこの形のドライバーが欲しかったです。そのへんのお店では売ってないんですよね、これ。
U型 ビット(ツーホール)
U 2.6・U 3.0
私は見たことはないのですが、これもイタズラ防止ネジのひとつとしてあるらしいです。
確かにこれは専用のじゃないと無理なやつ。
四角型 ビット(スクエア)
S 00・S 01・S 02
スクエア型は建築系の材料で使われているイメージはあるのですが、精密ドライバーにもスクエアタイプがあることを初めて知りました。どういうのに使われてるんだろ・・?
SIMピン(イジェクトホールにも)
0.8
iPhone買った時についてきてたピンですけども、あれだけ外しておくと無くしそうなので箱に入れたまま保管してました。このセットに入っているなら、箱を寄せてしまっても問題なくなりました。
まとめて締まっておけるって、何気に嬉しいビットかも。リセットや強制イジェクトで押す時もいいやつですね。
十字穴
2.5
プラスネジとは違う、ちょっと特殊なネジ用です。こればっかりは、どういうネジなのか見たことがありません。
知っている方がいたら教えて欲しい・・。
H型 ビット(ヘックス)六角穴むけ
H 0.7・H 0.9・H 1.3・H 3.0・H 3.5・H 4.0
何かと調整が必要なところで使われていますが、物によってサイズがまちまちなので、結局一通り持っている方がよくなるのがヘックスレンチです。ある程度力をこめて固定するような場所でよく使われてます。
モニターアームの調整やカメラを三脚やアームにセットするときに使うシューマウントの締め付けの時に使うことが多いので、セットに入っていると助かります。
Y型 ビット ベンツドライバー
Y 2.5・Y 2.0・Y 1・Y 0.6
開けて欲しくない場所で使われている特殊ネジの一種です。スマホ(iPhone)やゲーム機(Switch)に使われています。
P型 ビット(ペンタローブ) 星型5角向け
P6・P5・P2
よくあるトルクスかと思いきや、 5角かよーっ!とひとり突っ込んでしまうタイプのネジに使うものです。iPhoneで使われていることで有名。HDDにも使われていることがあります。
手持ちのiPhoneで試しましたが、すごくぴったりでした。横向きでもドライバーが安定しますね。
省スペースで常駐させやすいセットがうれしい
DIYで工具や道具を揃えていると、本体はよくても、収納にまで配慮されていることは少ないです。無骨な工具も職人ぽくてかっこいいのですが、普通の部屋の中でそういうのを置いていると場所をとるのがちょっと困る気持ちもあるんですよね。
そこそこちゃんとした道具がほしいけど、コンパクトなタイプであればなお嬉しい。
PENDORA 48Mは、性能的には申し分ないですし、そういうところにハマってくれるドライバーです。せっかくなら、長く使えそうな精密ドライバーをお探しの方は選択候補にいれてみてはいかがでしょうか。
ここで紹介した精密ドライバーは手動のものですが、BRIGHT DIYでは電動タイプのペン型精密ドライバーもあります。ぜひ、チェックしてみてください。
他にも多機能ドライバー、あります
普通タイプのネジから特殊ネジまで対応できる手動ドライバー【JIMISET 41】
41種の付属ツールでDIYに使うドライバーとして、家にひとつあればあらゆる場面で使えます。力を入れやすいドライバーハンドルに加え、直角形状で締め付けできるラチェットハンドルや延長ロッドがセットになっているものは珍しいです。
かなり多機能な電動ドライバー 【PENDORA 100E 1.0】
豊富な100ビット+20種のツールがセットになった電動ドライバー。もうこれだけ揃っていれば、ドライバービットの形状が合わなくて断念することはなくなるのではないかと・・。
充電はUSB-TypeCで行えます。右回転・左回転・ライト点灯付きで、かなり操作性のいい電動ドライバーです。
コメント