PPシートは薄い板状になっている、文房具の下敷きみたいなものです。
PPシートのPPとは、ポリプロピレンという材質名をさしています。
ポリプロピレンって下を噛みそうな名前ですけども、一般的にはプラスチックぽいものとして認識されているのではないでしょうか。
結構身近にいろんなところに使われている材質です。
トレイや箱などのパッケージ、包装材というものや、文房具では下敷き、ペンケース、引き出し・・など、キッチン用品にもありますし、とりあえず見た目がプラスチックなものはPP素材だったりします。
PPシートの特徴
折り曲げに強い
PPシートはあまり熱には強いとは言えませんが、一番の特徴はヒンジ性があることでしょうか。
ヒンジ性、つまり折り曲げを繰り返しても切れにくいということなんですけども、PPシートは紙のように薄いものでもきれいな折り曲げ加工ができます。
紙は何度も折り曲げを繰りかえすと、折り目から破れてしまいますからね。PPシートなら紙で作るよりも丈夫なものが出来上がります。
耐熱温度について
細かい話をすると厚さやメーカーの作り方によって、耐熱温度などは変わってきます。
PPシートを材料として使う場合は表記を確認して納得したうえで使いましょう。
例えば100円ショップのダイソーに売っている大判のPPシートには、以下のような表記があります。
耐熱性に優れているという表記はありますが、実際使ってみるとドライヤーの温風で溶けるとまでいかなくても変形したりします。ちょっと熱いものを乗せるとすぐに反りかえるように曲がります。そして簡単には戻りません。
耐熱性があると書いていますけど、基本的に私は常温・室内での使用をおすすめします。
もちろん高温になるストーブの前やコンロ周りでの使用はダメです。熱い油がはねたりすると溶けます。熱を持つ照明器具やコンセントなどの配線まわりなども避けた方が良いような気がします。
冷たい温度での使用については、冷蔵庫はいいですけど冷凍庫で使うと割れやすくなります。
加工方法
カットする際に使いたいもの
PPシートは厚さによって使い分けが必要ですが、ハサミやカッター、アクリルカッター、アクリル用のこぎりなどでカットができます。
ただし、カッターやハサミが使えるのは厚さ0.75mmくらいまでなんじゃないかと思います。何度も刃を入れるとカッターでもカットはできますが、結構大変です・・。ハサミは軽い力で切れるフィットカーブなどのハサミならいいですが、昔ながらのハサミで切るのは指がしんどいです。
切れない刃物を使うと怪我をしやすくなりますし、頑張ったわりには切り口が汚くなりますので、ぜひ専用の道具をお使いください。
アクリルカッター
スパッと切り口をキレイに切断するなら、アクリルカッターが一番手軽です。
普通のカッターを使うよりも、圧倒的に早く切れます。
のこぎり
厚みがあるものは、のこぎりでなければ対応が難しいです。のこぎり刃を選ぶなら「塩ビ・アクリル用」というものを選びましょう。裁断面がガタガタになりやすいので、きれいに仕上げるなら、丁寧なヤスリがけもセットでおすすめします。
はさみ
薄手のシートでの使用に限られますが、はさみも細かい部分を整えるには便利です。あまり力をかけなくてもカットできるタイプ、フィットカーブなどを使いましょう。
穴あけの方法
錐やハンドドリルが使えます。電動ドリルも木工用のビットで使えます。薄手のPPシートであればポンチやパンチでの穴あけもできます。
釘やビスを使う場合は事前に穴をあけてから使う方がスムーズです。
接着材は専用のものを推奨
接着は、専用の接着剤でないとくっついてくれません。グルーガンでもくっつきますが強力に接着させるなら接着剤を使いましょう。
プラスチック用とあれば大概いけますが、必ず「ポリプロピレンが接着できる」と表示のあるものを選びましょう。
しかし接着剤では乾燥時間がわずわらしい問題もあります。
個人的には両面テープ、おすすめです。「ポリプロピレン」にも使える両面テープというものが存在しますので、ぜひ100円ショップやホームセンターでチェックしてみてください。
書く・塗る
何かシートに書くなら油性ペンを使いましょう。水性ペンはインクをはじくのでダメです。顔料インクでも厳しい。
塗装は普通に塗るのは難しいです。
どうしてもというなら、表面をやすりで削って粗くしてから塗料をつけるといいのかも。
そのままではきれいに塗るのが難しい素材だと思うので、塗るというよりシールになっているフィルムやシートを貼るのがよいのではないかと思います。剥がれない両面テープを併用するなどの工夫は必要ですが。
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