木製の温かみある雰囲気が好きで、木ベラやまな板、トレイを始め、食器も取り入れてずっと使っています。でも木製は使い慣れたガラスや陶器とは違うので、扱いに迷う方も多いと思います。私もその一人だったんですが、今はあんまり気にしないで自然に使っています。
結局道具は使ってみないとわからない事が多いです。使い倒して学ぶことが多い。だから使いたい時に使おうじゃないか。そんな精神でやっています。
木製の道具、食器の扱いで気をつけていること
でも木製のものを陶器やガラスと同様の扱いで・・というわけではないですよ。一応は気にかけて使っています。
電子レンジへも入れて使いますが、温めすぎないように手動でセットしますし、油分の多いものは温度が上がりやすいのでそういったものをいれてレンジにかけるようなことはしません。
写真のお椀については、熱々のスープや味噌汁もいれますし、カレーうどんなどの色が付きやすいものでも使います。でも洗えばとれます。
買ったままの状態でそのまま使い、多少縁は塗料が剥がれてきたなあ・・とは思いますが、あまり気にしていません・・。あまりにくたびれた感じになったら買い替えを検討することになるのかなあ。
(いや、使い続けた愛着があればその時の気分で変わるかもしれないけれど・・)
熱いものは熱いうちに食べきる
熱いものもいれるけど、入れた料理は熱いうちに美味しいうちに食べきる心がけもしています。そして普通に食器用の中性洗剤で手洗いで洗う。食洗機は言語道断です。
洗う時は陶器の食器のようにつけ置きはしません。洗ったら早めに拭いて水分を取り、乾かすように心がけます。もし、外で使うような場面があれば、食べたら表面の汚れはさっと拭き取っておいて後で家で洗剤つけてちゃんと洗う、という感じ。
これでこの食器を買ってから4~5年目に突入してます。あくまでも私の使い方では・・ということになりますが。漆器ほど丁寧な扱いをしているわけではないですが、それに近い扱いかもしれません。
考え方の一例
使っていて感じているのは、口に入れられるくらいの熱いものを入れたからといって、目立って急に塗膜が溶け出したり剥がれたりすることはありません。
沸騰してから入れ物へよそう段階で温度は下がっています。でも、熱した油をかけたりするのは辞めたほうがいいと思う。感覚的に・・。さすがに油の温度は水よりも高くなりますし。
もしかしたら熱いものを入れた時に入れ物の中で塗膜の薄い部分から緩んで微量ながら剥がれていき、洗う時にスポンジで擦ったときまた剥がれて・・といったことになっているのかもしれません。
いづれにせよ木は水分にさらされると傷みは早く、さらに熱が加わるともっと早まる。そういう感覚で木製食器と向き合っています。
とにかく塗膜が剥がれるのが嫌ということであれば、油分や水分が直接触れるのは極力避けて、洗う時に気をつけて洗う・・しか方法はないと思うのです。
そりゃあ取れた塗膜はできれば食べないほうがいいとは思ってます。さすがに施工が悪くて取れやすいものは気をつけたほうがいいと思いますが、微量摂取したからといってそれが有害かどうかは体質とか摂取量にも関わってくることかと思うので断言はできないです。大丈夫と信じたい。極論ですが。
メンテナンスについて
これはあくまでも私の実感ですが・・
ラッカー塗装は表面に塗膜を作って保護している状態ですが、熱いものを入れるなという注意書きがあるように熱に強いわけではないのは確かかと思います。
自分が使っている範囲内では、実際どれくらいの温度で溶け出したり剥がれたりするのかはわかりませんが、剥がれることはあっても溶ける・・といったイメージはあまりないです。
塗料が剥がれてくるのは簡易的なムラのある塗装だから剥がれやすいということもありますが、そこらの雑貨屋で買った安い食器でもいきなり広範囲で膜が剥がれるような取れ方はしたことはありません。
自分でしっかり手入れする方法もある
どうしてもどんな塗料を使っているのか気になるし、塗料は有害そうだから嫌だというのであれば、やすりで塗膜を完璧に削り落とし、自分で再塗装するしかありません。木の表面に何かしらの保護剤はあった方が確実にその姿は長持ちはします。
ちなみにオイル塗装も熱には弱いです。
その際に使うなら口に入れても安心なクルミ油やエゴマ油などの乾くと固まるオイルを使うと保護力も高いですし、剥がれてきたなと思ったらまた重ねて塗り直せばいいだけなので、オイル塗装のほうが管理は楽です。
乾燥に時間が取られるけど、メンテナンス作業自体は簡単なので見た目の維持と強度の保持としては一番長持ちする方法なんじゃないかなと密かに思っています。
その代わりやるならラッカー塗装が剥がれた箇所だけやるとかは辞めたほうがいいです。確実にムラになりますし、オイルも中途半端、ラッカーも中途半端な状態は、どちらの保護剤も剥がしやすくするだけです。
ラッカー塗装が剥がれてきたら、全て削り落としてからオイル塗装をするほうが相上がりはよいと思います。
クルミ油を使った塗装について
クルミ油は自分も試しに使ってみてます。使うものはトレイやまな板程度のものですが。
しかし・・、丁寧なヤスリがけは結構大変なものです。
粗めの番手から初めて中目、細かめ・・と表面をスベスベに仕上げたほうが汚れもつきにくくなるから頑張ってやりますが、なんかマシーンとかで一気にやっちまいてえ・・という葛藤が毎度あります。
それからオイル塗装を施すといってもクルミ油などはとにかく乾燥時間がかかります・・。2~3日で一応乾いている状態ではあるんですが、触ったときにオイルが完全に手につかなくなるまでは2~3週間はかかってるんじゃね・・というくらい、厳しい塗装だということを実感しました。
乾いたらまた塗って、乾いたらまた塗って・・と薄く重ね塗りすると確実に強度がUPします。ただし時間がかかるだけで・・
他に便利な塗料はもあるのかもしれないですが、早くめぐりあいたい・・。
ですが大変だけど、一度そのオイル塗装をすると汚れもつきにくくなります。使用頻度にもよりますが、まな板に関しては半年くらいは塗り直さずにいけてます。木の性質によっても違いがありそうなので、このあたりはまだまだいろいろやってみないと分からない事が多いですが。
でも、日常で使う道具は多少くたびれててもそれが馴染んで使いやすかったりするんですよ。味わいが出てくるのが木製のよいところでもあります。もはや多少、水が染み込んでも気にしない域へ突入しました。(頻繁にやるのが面倒くさいだけ)
汚れが気になったらヤスリがけをして落として、気になるなら木が割れない程度にオイル塗っておこう。そんな感じでやってます。オイル塗ると木肌がキレイになるんですよ、これが。休みの日にじっくり手入れするのも楽しいんですけどね。
食器の素材について
100均などで売っているまな板は柔らかい素材のものが多いのでどうかと思いますが、きちんと食器を扱っているようなお店に置いてある木製食器は「アカシア」などの重厚で硬く耐水性も高い素材のものがほとんどです。バンブーなどの竹製もありますね。
加工の具合にもよるかもしれませんが、これらの木材は大変丈夫な素材として知られています。使ってみるとわかりますが、多少塗装が剥がれたからと言って奥まで汚れが染み込むわけではありません。
とはいえ、匂いの強いものや色の濃いものは無塗装のものだと匂いや色移りします。乾くと匂いはしなくなるんですけども。見た目がちょっとアレというか。
まな板に関しては、よく洗って乾いたらヤスリがけして表面を整えておくだけで、結構大丈夫ぽいので、最初はクルミ油を塗ってたけど途中から塗るの辞めました。そろそろ何か塗らないと乾いた感じが可愛そうにみえますけど・・。
好きなものなら別の使い方へ変更する方法もある
個人的には、恐れず思う存分使ってみてほしいところへ一票です。私があまり気にしない性格だからそんなことを言えるのかもしれませんが、手触りとか風合いとか、やっぱりいいんですよ。木製は。大好きだから使って相性を試していきたい。
しかし物によっては運悪く、思っていた使い方が早々にできなくなってしまうこともあるかもしれません。
でもそれって木製に限った話ではなく、どんな道具を使ってもありえることなので、じっくり気になる道具と向き合って結論をだしてみてはどうでしょうか。
もし割れて水が漏れてくるようになってしまったら流石に別の使いみちを模索したほうがいいと思いますが、液体がダメなら固体を入れるようにすればいいですし、使いにくくてダメだと言うなら新しい出会いを求めて探すのも一考。
いやいや、出費を抑えて道具を長く使いたい思いもわかります。
その場合は、自分は何を一番楽しみたいと思っているのかに重きをおいて道具を選ぶのがよいかと思います。
雰囲気を大事にしたい。
メンテナンスを最小におさえたい。
興味あるから使ってみたい。
健康に気をつけたい。
このあたりを天秤にかけてどの部分が譲れないのか順番を付けてみるとか・・?仮にここで何らかの失敗をしても、命に関わる失敗でなければ次の道具選びのステップに繋がります。
木製食器の塗装についてコメントを頂いたお礼
そもそもなんでこんな話をしているのかというと、塗料の記事のところで木製食器についてのコメントいただいたのがきっかけです。ありがとうございます。
ネットにはたくさんの情報が混在していて、どれが正解かかなり迷うことが多いんですが、結局その人の感性と自分の感性が一緒とは限らないから、自分で試すのが一番だったりします。失敗もたくさんしてるので、言えることなんですが。
みなさんの理想的な暮らしのために、ちょっとでも参考になればこれ幸いです。
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