本棚の形が完成、色も塗った、次は仕上げのニスを塗っていきたいと思います。
なお、塗料についての話は以下を。
着色に使ったのは白の水性ステインです。
今回は最終工程の水性ウレタンニスを塗る作業の話です。
水性ウレタンニスを塗る時に必要な道具。
今回使った水性ウレタンニスはWOOD LOVEのつや消しクリアータイプの水性ウレタンニスです。
比較的安価な方の水性ウレタンニスなんですけども、普通に使いやすいです。250mlで幅60㎝の本棚に間に合うのか心配でしたが、主要な箇所は4~5回、目立たないところは2~3回の重ね塗りで、なんとか間に合いました。
水性ウレタンニスを塗る時に使った道具です。
ハケは塗るもののサイズに合わせて大きいものを使った方が塗りやすく、厚みもあった方がのびもいいので塗った時のハケ跡が残りにくいです。
使った後しっかり洗って乾かしておけば長く使えるものなので、ちょっといいものを買っても損はしないと思います。
たまにしかやらないDIY用であれば、数回使って捨てる安いハケでも十分に機能を果たしてくれます。あんまり安いものだと毛が抜けてきて大変なんですけど、中にはちゃんと使えるものがあったりするんですよね。今のところ、100円ショップで買うよりはホームセンターの方が安くてもいいものがある実感でしょうか。
手袋は着色の際に使った手袋と同じものでOK。水性塗料なら手袋は使い捨ての安いもので構わないんですが、脱げにくくフィットする手袋の方が圧倒的に作業しやすいですから、ちゃんと選んだ方がよいですよ。
取り分ける入れ物は以下のような塗料カップを使ってもいいですが、タッパでもバケツでもなんでもいいです。今回は使い捨てにするつもりだったので、2リットルのペットボトルを切って底の方を使うようにしています。
新しいハケを使う時は。
それから新しいハケを使う際は、100~150番くらいの目の粗いやすりぜひ用意してほしいです。
おろしたてのハケはとにかく毛が抜けやすいのですよ。
なので、使う前にやすりに何度かハケをこすらせて抜け毛を取り除くようにします。ほとんど毛が抜けてこなくなるまでやりましょう。これをやると、塗装時に毛が抜けて張り付くことがグッと減りますよ。
実際に塗ってみる。
ハケの準備ができたら、用意した入れ物に容器を一度ひっくり返して中身が混ざるようにしてから、水性ウレタンニスを適量入れます。薄めずこのままでも塗ることはできるんですが、塗装の基本は薄く重ね塗りです。だからといって薄めすぎはよくないので、水を足す目安は5%くらいまでです。コップ一杯200mlに対し10ml(ペットボトルのキャップ2杯くらい)の水でしょうか。(もしかしたらメーカーによって薄める割合は違ったかもしれないので、説明書きはよく読んでください)いずれにせよ薄めるなら少量ずつですね。
ハケにしっかりと水性ウレタンニスをしみ込ませて、容器の縁や側面でしごいて垂れないようにしてから塗ります。
この感覚は塗りなれないとわかりにくいものがあるんですが・・・ハケにつける量が少ないとハケの跡がついてしまいますし、多すぎても垂れてきたり液だまりのあとがついてしまったりします。ハケをちょっと押したときにじんわり滲む程度がちょうど塗りやすい量かと思います。
ハケにニスを付けたら、何度もこすらずに木目に沿って一気にゆっくりとハケをすべらせていきます。泡が立たないようにハケ跡がつかないように塗るのは慣れるまで気を使うんですが、同じところばかりに気を取られるとかえってきれいに塗ることができません。だいたい1往復したら、またニスを付け直して塗っていくイメージで私はやっていますけども、たぶん何度かやってうるうちに感覚はつかめてくると思います。
水性ウレタンニスは最初は白いですが、乾くと透明になります。下地の色が白なのでわかりにくいんですけどね。
重ね塗りするほどきれいになっていく。
ツルツルスベスベに仕上げるには、ポイントがあります。ちゃんと丁寧にやれば、売っている家具みたいに本当にきれいな表面に仕上がるんですよ。
写真はパイン材に白のステインを塗ってから、水性ウレタンニスを3回塗ったところ。室内の蛍光灯のもとで撮影しているのでわかりにくいんですが、3回塗るとだいぶ塗膜がしっかりしてきて、いいしっとりしたツヤが出てくる感じですね。
しかしニスが乾いてきて表面をよーく見ると毛羽立ちというか、粗さが見えます。そこで水性ウレタンニスを2回くらい塗ったところで、400~600番くらいのサンドペーパーで表面をなでるようにして整えます。1回塗るごとにやすりがけしてもいいんですが、1度目はまだ塗膜が薄すぎてはがれてしまうのですよ。なので、2回くらい塗ったところでやすりをかけてザラッとしたところを取り除いていきます。
ゴシゴシやる必要はありません。本当に表面をなでるくらいでいいです。触ってみると、ざらつきが取れているのはきっとわかるはず。
やすりでなでたら、きれいなウエスで粉をふき取ってからまた水性ウレタンニスを重ね塗りしていきます。この繰り返しです。
一応理想としては4~5回は塗りたいところではありますが、節約を踏まえて今回はそこまでやっていません。
着色の時のように乾燥は日光に当てたり、風を当てたりしないようにしながらの陰干しが基本です。ゴミが付かない配慮はかなり重要ですよ。ゴミ跡がつくととれませんからね・・・
全部の面をそこまで塗る必要はないち思いまして、各場所に塗った回数は図の通りです。物をのせて傷つきやすい場所にはやや多めに塗っておきました。
あ、それから、使いかけのハケとニスはせっかくなじんでいる塗料がもったいないし、ちょっとしか作業しないのにその都度準備するのは大変なので、毎度洗わずとも作業している間はジップロックに入れて密封しておくとよいです。
道具は全部工程を塗り終えてから、水できれいに洗ってしっかり乾かしておけば次回も使えますよ。
完成しました。
ついに完全に乾燥させて完成しました。
サンドペーパーをかけつつ、4回重ね塗りしたところは、スベスベで気持ちいい手触りになっています。つや消しクリヤーを使ったので、指紋も目立たずいい質感に仕上がってます。
あんまりツヤツヤしていると逆に安っぽくなってしまうので、ツヤはないけどちゃんと表面が保護されてるこの感じは成功だったなあと結構満足してます。
着色の時もそうでしたが、ニス塗りはもっと時間がかかります。この本棚を作ったのが9月の下旬でまだ暑い季節でしたけども、1回塗ったら乾燥に1~2時間かけました。
なので他の仕事もしながらニスを塗っていたわけですが、ひっくり返したりしながら面を塗っていくので、1日に1度塗りしかできないんですよね。これを数回繰り返すわけですから、最低でも1週間くらいは作業日程として組み込んでおく必要があります。
そんなわけでニス塗りはなかなか手のかかることではあるんですけども、日を追うごとに仕上がりが目に見えてよくなっていくのがわかるので、それがまた嬉しかったりもします。水性塗料を使うことで比較的早い乾燥でにおいもほぼストレスになりませんし、組立までで終了してしまうよりも、達成感も使用感もぐーんとアップします。
塗装の分だけお金もかかりますけども、これが長年使えると思うと胸熱ですね。
コメント
ニッペ 水性 ウレタンニス を購入し、重ね塗りしようとしたら、弾いて全く使いものになりません。
試しに全く塗装していない木材に塗ってみましたが全く浸透せず非常に使い難いと感じています。
もしかして不良品でしようか?
吉川さん こんにちは。
水性ウレタンニスは表面に塗膜を作るものなので木部に浸透はしないのですが、塗った時に明らかにはじくような状態になるとすれば・・・以下のような事が浮かびました。
・塗装していないように見えてじつは油性の塗料、ステインが塗られている(油性の防腐剤やワックス)
・生木の状態(木材の乾燥が不十分のもの)
・油分の多い木材を使っている
・ハケがあっていない(以前油性の塗料で使ったものを使っている)
・塗料が分裂している(上下を数回ひっくり返し、割りばしなどを使ってよくまぜる)
もし表面をサンドペーパーで削ってから塗装してみても同じ状態であれば、私がうまく塗料がのらない時に思いつくのはこのあたりまでです。
しかしさすがに生木であれば、はじくというより別の問題がおこってくると思います。塗料が混ざっていないからと言って塗れないということもないと思いますし・・・
なので水性塗料がうまくのらない原因は「油分」が有力なのでは・・と考えられます。
何かしらの原因で塗料に油分が混ざってしまったとか、白木かと思いきやクリアタイプのステインが塗られていたとか。油性のステインやワックスが塗られていると水性塗料は塗れませんので・・
杉やパイン(松)などでも色が濃い部分は油分が多くて水性ステインがうまく入らないということはありましたので、もしかしたら木材によっても違いがでるかもしれません。
もし手元に別の水性塗料があれば、テスト用の同じ木材に塗ってみて試してみるのもよいかと思います。少量なら100均にもありますので。
これで水性が使えないと判断できれば、油性塗料を使うという選択肢もありますけども結構においがきついですからね。悩みますよね。
ニッペの塗料だからダメってこともないと思いますけども、もし他社製の水性塗料や水性ウレタンニスだとうまくいく・・ということであれば、もしかしたら不良品かもしれません。
その時はメーカーの方へ直接問い合わせてみると解決の糸口があるかもしれませんので問い合わせてみてください。