カラーボックスが微妙に使いにくい場合は、100均のスノコを使って棚板を増やすと使いやすくなります。たかがスノコ、されど100均スノコ。軽めのDIYでいけるパターンをまとめてみました。
カラーボックスを最大限に活用するには、中身をどのように効率的に整理するかです。実際に使用している場面を紹介しながら、そのためにはどのような加工を行うと良いかを解説します。
ご自宅のカラーボックスの改良にお役立てくださいませ。
カラーボックスを最大限活かすために
性質を知っておこう
カラーボックスは決して丈夫な棚ではありません。それなのに過剰に期待して使ってしまい、壊してしまうことがある。基本的に以下のような使い方をするとアウトです。
カラーボックスに使われている素材は「パーティクルボード」と呼ばれるものがほとんどです。水に弱く、水を吸収すると強度が低下しやすいので気をつけたいところ。また、同じ箇所に何度もネジを入れ直すと、ネジ穴がボロボロになり、ネジが効きにくくなります。
分解はしやすいですが、バラして再度組み立てることを繰り返すたびに強度は落ちていきます。
重いものを長期間乗せると板が曲がってきて、徐々にたわみが生じるのも悩ましいですね。
しかし補強をすれば多少の壊れやすさは解消できることもあるし、木材を揃えて組み上げるよりも、格安で収納場所を確保できます。
何度も穴を開けて組み替えるような使い方は余り向いていませんが、こういうものだと割り切って使うのであればカラーボックスは購入の選択肢に入れる価値はあります。
推奨する長持ちさせる使い方
我が家にもカラーボックスがあります。今の場所に越して来た時に買ったもので、かれこれ10年以上はお世話になっています。近所のホームセンターで確か1000円くらいだったやつ。
もうひとつは以前の住まいから使っているもので、16年くらい使っているような・・?
押し入れに入れても使える細めのサイズのものなので、厳密にはよくあるカラーボックスとは分類が違うと思いますが、素材的には同様です。
キッチン → リビング → キッチン → 脱衣所(今ココ)
と場所を買えて使っていますが、若干たわみはあるものの、通風を良くしている効果もあってか一応使えています。
このように長持ちさせるには、水と日差しに注意することが大切です。
直射日光が当たる場所に設置したり、多湿状態で長期間放置するようなことさえしなければ、基本的に数十年使えるというのは実感しています。実家のものは、20年以上はそこにありますし。
しかしすべてのカラーボックスが長持ちしてきたわけでもありません。
子ども部屋で使っていたカラーボックスは、1年足らずで早々に壊れました。素材によっては劣化が早いタイプもありますし、一度水をぶちまけてしまったものはいくら乾かしてももとには戻らないため、確実に強度は落ちます。窓から雨が入り込んで塗らしてしまっても駄目ですね。
そういったわけで安くて壊れやすいイメージもありますが、耐荷重と置き場所さえ気をつければ、なんとか使えてしまうのもカラーボックスです。
棚の中にできてしまう空間を利用
壊れさえしなければそこそこ使えるカラーボックス。その安さがメリットですが、その形状とサイズが逆に収納を難しくするデメリットもありますよね。
カラーボックスの一番の問題点は、
独特の奥行きの深さと、可動しない棚板。
ニトリのカラーボックスなどの、棚板を好きな位置にセットできるタイプはまだいいのですが、棚板が動かせない定番スタイルのタイプはちょっと厄介です。
rakuten ニトリで他のカラーボックスをみてみる
経験上、ガチガチの棚板固定方式のカラーボックスは本を入れるにも中途半端なサイズ感。それで横置きに設置して使うとかやるんですけども、深めの奥行きが微妙に使いにくくなってしまうんですよね。
ゆとりたっぷりで飾り棚として使えることも憧れますが、それができるのは以下のパターンくらいしか思いつきません。
- 家に収納スペースがたっぷりある
- 居住空間が広い部屋で暮らしている
- 少ないもので暮らせるミニマリストである
そもそも生活用品は必要最小限に留めて、棚を増やさない方向で考えるべきなのかもしれませんが、長い人生においていろんな暮らしのパターンがあるもの。なんとか工夫してやっていくしかない時は、とりあえずのカラーボックスが有り難い時もあるわけです。
とはいえ、入りそうで入らないとか、入るけど隙間が多すぎるとか、入るけど取り出しにくいとか、その状況はよくないですね。
特に手前が空いている状況は、非常に危険。
無駄に空間が空くと、空いてる場所に突っ込んでしまいます。入れたはいいけど、テキトーに突っ込むと、奥の物は取り出しにくくなり、持っているのにまた買ってくるとかやりがち。で、それを入れる場所が無いから、またテキトーに突っ込んでおく・・。負のループ。
このようにどこに何があるか分からない、出し入れがしにくい収納というのは、散らかる素になります。
カラーボックスを使っている状況でそれを阻止するためには、小物収納のための仕切りを活用するしかない。タテにもヨコにも無駄な空間ができないように、パズルを組み合わせるように中身を考えていくのです。
ひとまず経験則として、100均に販売されているカラーボックスの奥行きにぴったりはまるケースは有効です。
まずは、第1段階の整理基準として検討してみてはいかがでしょうか。
ボックスを入れて、引き出し式にして使うと奥のものも取り出しやすいですからね。
100均スノコで入れ替え自由な空間をつくる
しかし既製品ではまかないきれない部分も確実にでてきます。
そこで第2段階。
カラーボックスに100均のスノコをフル活用で、あらゆるパターンに備える形状を作るのです。
穴あけ不要で棚を作る
スノコは手軽でいいですよ。特に100均の桐スノコを使うと、穴あけ不要で「中棚」を付け足すことができますからね。専門的な大工道具を、持っていなくても100均で購入できる道具で間に合わせられます。
設置の考え方としては、スノコの「隙間」を活かして棚板を差し込むようにするだけ。
これで棚板を固定せずに使える「可動棚」が作れてしまいます。カラーボックスに入れたい中身が変わったとしても、高さを変えながら使い続けることができるので、なんだ別にカラーボックスで充分じゃん、という結果に落ち着きます。
完全に固定しないのがコツ
カラーボックスの中に棚を作る時は、一時的に好みの高さを確保するイメージでやっておきましょう。
我が家は主に掃除用品のストックや使用頻度が高い園芸用品などを主に入れているのですが、気軽に中身を変更できる形が安定しています。簡易的な棚ですが、棚板の高さがパパっと変更できると何があっても対応しやすいです。
完全に入れる中身が決まってしまっているなら棚板をガチガチに固定してもいいですが、中に入れている市販品のパッケージサイズが変更になると、入らなくなってしまった・・ということもある。いくらDIY好きとはいえ、その度にまた作るのはわりと面倒なのです。
それに先を見越した形状でやっておくと、どんな時も材料を使いまわしていけます。
棚板のサイズは半分ほどの大きさで準備しておけば、前後で高さを変えた収納に変えることもできます。
整理整頓にいちいち時間をとられなくなる、その方が気軽ですよね。
奥行きに合わせたスノコ棚の設置方法
100均で売られているスノコは小さめサイズがほとんどなので、カラーボックスに使いやすいです。
カラーボックスのサイズを測りながら使えそうなタイプを探してみてください。
100均すのこの種類まとめ。バラした時の部品サイズも添えて。
実際に我が家では、どんな加工を施しているのかを解説していきます。
【例1】下駄部分を活かして棚を作る(スノコをタテ置きで使う)
ここはワッツの「桐すのこ 中 4本板 約35×25×1.7cm」を使っていますが、どんなスノコでもなんとかなります。
注意点として、
100均のスノコは作りはとても雑なものが多いです。買う時によく見て買ってくる。とても大事な教訓です。棚板も同じく100均で売られている板材を現物合わせで印をしっかりつけてから、カットすればいいだけです。
どちらも桐素材の木材なので、簡易的ノコギリでカットできますので、初めてのDIYにもオススメです。
下駄の位置が好みに合わない時は、適宜自分で下駄を追加すれば良いです。
製材されている角材を新しく購入してもいいですが、一番コスパのいいやり方はスノコから部品を取り出すことです。
私は2枚組のスノコをバラしておいて、こういった追加の加工に使っています。バラすのが面倒なら100均で追加の木材を購入してもいいですし、チャレンジしてみたい場合は、安全なバラし方を書いていますので参考にしていただければ。
【例2】スノコ板部分を活かして棚を作る(スノコはヨコ置きで使う)
スノコを横置きにして、複数のスノコ板の隙間を活用すると、いろんな高さの棚に変更しながら使っていけます。適度な棚板さえ用意すれば、等間隔に複数段設置も可能。
ここの棚は45×20サイズのスノコを使っています。
カラーボックスの内寸奥行きが275mmなので、スノコは中におさまるサイズに短くカットして使っています。この時真ん中の下駄は、カット時に邪魔になるのでペンチを使って取り外し、それからカット作業に移りました。
高さがほしい場合は別のスノコを連結させればよろし。
連結は金具を使いたくなるかもしれませんが、スノコ板は厚さが薄いので不安定になりがち。こんなところに金具代をつぎ込むのは勿体ないですし、そこまで丈夫にととのえても仕方なの無い場所なので、別のスノコをバラして貼り付けて連結に使う方法で乗り切っています。
当然ですが、それぞれのスノコを完全にバラして自分好みに作り変えるともっときれいに仕上がります。私のように全部の下駄を外さずに、そのまま繋げて使っても機能は充分に果たせます。
【例3】コの字ラック方式で作る
ダイソーで見つけた下駄が2本のタイプのスノコを使っています。
下駄が2本のスノコはそのままで使うにはあまりにも貧弱すぎるのですが、このようにちょっとした場所で使うにはとても使い勝手が良いです。
下駄が2本のスノコは半分にカットして、両端を切り落とし、奥行きを調整した形を作れば支えは完了というお手軽さ。
棚板はセリアに売っていた天然木のスノコをいったん解体し、必要な大きさで作り直しました。
家にちょうどいい板材がなかったし、暑い中、板一枚のために外に行くのは嫌だったので・・。
スノコを適正サイズで作るには、先に下駄にする部品を棚の幅に合わせてカットし、そこに合わせてスノコ板を並べて接着していけばバッチリサイズのスノコが作れます。
まとめ
カラーボックスに限らずですが、使いにくいと感じ始めると別の物に変えたくなってきます。でも部分的に工夫すれば、今あるものを活用できるんじゃないかと方法を探り続けて、なんだかんだそのまま暮らしていますね。
以前は突っ張り棒を使ってカラーボックス内の空いた空間を埋めるようなこともしていましたが、ちょいちょいDIYをするようになった現在は、スノコ一択が板についています。
材料費最安を狙って100均のスノコを使っているという変な意地を張っているところは否定しませんが、便利に使えるようになることは確かです。よかったらやってみてください。
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