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ワンバイ材をつなげて大きな板に。木ダボを使った板継ぎのやり方。

収納棚

今回は用意した使用木材から、6フィートのワンバイ材(1×4材)でダボ継ぎをし、側板になる幅のある1枚板を作っていきます。

使うもの→1×4材  6フィート(1820mm)

前ページの本棚を作る続きとして考えると、6フィートを6本も用意してますけども、板継ぎという作業自体は何を何本使っても構いません。適宜大きさを決めて材料は用意してやってみてください。

ことわりを入れておきますけども、ダボ継ぎで板を作るのは義務ではありません。単に材料費節約のための一部の作業です。ご予算があれば一枚板を使うのが一番です。

 

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こんな流れで準備します。

6フィートは1820mmの長さがありますが、そのままダボ継ぎするのは大変なので、先に必要な大きさにカットしてから板を継いでいきます。

本棚に使う1×4材のカットするサイズは以下のとおりです。
前記事でも木取り図を載せていますが、分かりやすいように今回も同じものを載せておきます。

→木取り図をPDFでダウンロードする 60cm_bookshelf_kitori.pdf

ワンバイ材木取図
ワンバイ材の木取り図は、こんな感じです。本当に必要な実寸は1000mmなんですけども、あえてゆとりをもたせて大きめにカットします。余りの材料は、次回別の物を作る時のためにとっておきましょう。

幅60㎝本棚の木取図
1020mmとわざと大きくカットするのは、板を貼り合わせた後に両端を少し切り落として端をきれいに揃えるためです。少し手間がかかりますが、こうすると歪みのあるワンバイ材でもきれいに合わせていくことができるのですよ。


カットしたワンバイ材を実際に3枚並べてみて、きれいに合う向きを確認します。ワンバイ材は反りや歪みが多い木材なので木によっていろいろなんですけど、写真のように年輪の向きを見ながら合わせると隙間なく合う場合が多い気がします。しかし絶対ってことはないので、状況に応じて並び替えてみてください。

ここまで準備できればダボ継ぎをしていくだけなのですが、板継ぎした板を家具づくりの材料に使うなら、結構ちゃんとやらないと使いものにならないものが出来上がります。丁寧にやっただけいいものが出来上がりますので、この一連の作業を細かく説明していきたいと思います。

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ワンバイ材をうまくカットするための墨付けの仕方。

木材の端をそろえる
ワンバイ材をカットする前にまずは墨付けをするわけですが、その際に端っこを別の端材でそろえながら3枚並べて行うとやりやすくなります。墨付けというのは、カットする場所や部品を接合する場所につける印付けです。印をつける時はなるべく芯の柔らかい濃い目の鉛筆で。その代わり先は削ってとがらせて使います。
B以上のシャーペンならなお使い勝手よしです。いづれにしろ鉛筆を使うと後で消すこともできますからね。

墨付けとマスキングテープ
わかりやすいようにできるだけ細く濃く線を書くようにしましょう。先を削っていない状態で太い線で書いてしまうと、線のどこをカットするのかよくわからなくなってしまい、合わせた時にズレが生じてしまいます。数ミリといえどもバカにできません。ガタガタのものが出来上がらないためにも、ここは面倒がらずに丁寧に。

ポイントとして、カットする場所は必ず「のこしろ」を考えるようにします。のこぎりの刃の厚さ+αはノコくずとなってなくなる部分と考えて2~3ミリは余裕をもって測るようにしましょう。

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スムーズに作業を進めるコツ。

墨付けとマスキングテープの拡大
3枚並べて片面に墨付けができたら、カットする前にマスキングテープなどを貼って自分でわかるように書いておくと後で迷わなくなります。

裏返してもひっくりかえしてもすきまなくぴったり合うならいいのですが、大概向きが変わるときれいにそろわなくなったりするのがワンバイ材です。いい張り合わせ位置をキープするための目印に自分でわかる目印をつけておきましょう。

組立が済んだらこのテープは剥がせばよいだけです。直に木材に鉛筆で書いてもいいんですけども、ワンバイ材は材質が柔らかいので消しても跡が残ることもあるんですよね。後を残したくない場所に墨付けするときは、マスキングテープや、養生テープ、メンディングテープなどを使って書いておくと便利です。

ワンバイ材の墨付けが終わったところ
ワンバイ材を3本つなげた板を側板として使うべく、2組分の準備を整えたら次はカットの作業へ進みます。

自分でカットするならぜひともガイドを。

ワンバイ材のカットは、お店でカットしてもらってもいいんですけども、板継ぎをするときは節をみたり隙間ができないかを見ながら落ち着いて作業をしたいので、私はできるだけ自分で手でカットするようにしています。

しかし実際にのこぎりを使ってみるとわかりますが、正確なカットというのは道具と場所と技術が備わっていないと難しいんですよね・・。しっかりと固定できていないとうまく切れないし、切り口は曲がるしで、変なところに力が入って異常に疲れる。いや、疲れるのは別に構わないんですけど、きれいに切れないのはさすがに難点ではあります。

しかしそんな慣れない自前のカットでも、作業のしやすさときれいな切り口を作ってくれる便利な道具「ソーガイド」というものがあるのです。
私が購入したのはZ ソーガイド・ミニの方ですけども。ガイドを使うなんて邪道といわれても構いません。安くてこんな便利なものをよくぞ作ってくれた!と私は称賛したいくらい。それくらい買ってよかった道具です。

なんと、のこぎりもセットになって入っています。

ソーガイドミニで木材カット
ソーガイドを使うと使わないではカットのスピードが違います。
刃の向きを正した状態でギコギコ切っていくわけで、余計な方向に曲がらずに済むんですね。

ソーガイドを使って切った断面
切り口のなんときれいなことよ。初心者でもスパッと直角にまっすぐに気持ちよく切ることができます。

ワンバイ材をカットし終えたところ
というわけでガイドを使って全部で6本の1×4材をカットし終えたら、次はいよいよダボ継ぎの作業へ入ります。

木ダボを使って板をつなげていく。

ワンバイ材に木ダボを入れるイメージ
カットを終えたら、木ダボをどの位置にいれるか位置を決めていきます。イメージとして一回木ダボを置いてみましょう。

bookshelf_36
3本つないで大きな板にした後は側板として使うので、墨付け図を見ながら棚板がどの位置に固定されるのか確認します。
テープを分かる位置に貼って棚板がつけられる位置を書いておくとわかりやいです。

棚板をビスで固定するときに木ダボが入っているとうまく打ち込めない可能性もあるので、棚板がつく場所を避けて木ダボを使う位置を決めます。うまく穴があけられるようになるべく節も避けて位置決めした方がいいです。

木ダボを付ける位置が決まったら、1×4材の側面に木ダボを入れる穴をあけていきます。木ダボはΦ8mmで用意しているので、8mmのビットでガイドを使って穴あけしていきます。

ここから写真は別の物を作った時の板継ぎの写真ですが、やり方は同じです。

ワンバイ材の側面に穴あけする時の固定方法
どんな方法で固定してもいいんですが、必ず穴あけする物がグラグラと動かないように工夫しましょう。
私は端材で1×4を挟んで、クランプで固定するようにしています。

そしてドリルガイドを穴あけ位置に合わせて固定。ドリルガイドは以下の道具を使っています。

ワンバイ材にガイドを使って穴あけしているところ
ドリルドライバーに8mmのビットをつけて穴あけします。左手でガイドをしっかり抑えながら深めに穴をあけています。もし穴が浅いと木ダボが収まりきらなくてピッタリと貼り合わせることができなくなってしまいます。

マーキングポンチの使い方1
穴空けたところに、マーキングポンチを置いていき、

マーキングポンチの使い方2
合わせる板にグーッと押し付けて、印をつけます。

マーキングポンチの使い方3
押し付けた板にはこんな風に小さな傷がつくので、この傷に合わせて同様に穴あけをしていきます。

ワンバイ材空けた穴に木ダボ
2枚穴をあけたら穴にも貼り合わせる面にもボンドをつけ、一方に木ダボを差し込み木槌などでたたいて長さを調整してから、

木ダボを使ってワンバイ材を貼り合わせ
2枚を一気に合わせます。

ちなみにマーキングポンチは以下のものです。

今回は8mmの穴あけをしているので8mmのを使っていますが、穴あけのサイズに合わせたものを用意しましょう。

用意する「木ダボ」も穴のサイズに合ったものを。長さはあんまり長くても入れるのが大変だったりするので、30mmくらいがちょうどいいかも。

bookshelf_44
あとは木槌でたたくなりして両板をピッタリくっつけます。一回貼り合わせると抜くことはできなくなるので、くれぐれも慎重に作業をしましょう。

ここまでが「板継ぎ」の基本になります。今回は3枚つなぐので、もう一枚も同じようにして穴をあけて、木ダボでつないでいきます。

合わせる板が複数あるほど1枚ずつ穴あけするのは大変なので、合わせがズレないように目印をつけて一気に穴あけしてから木ダボを入れていく方がよいかもしれません。

はみ出したボンドは、乾ききらないうちに濡らして軽く絞ったタオルやウエスなどできれいにふき取っておきましょう。ボンドが残っていると塗装の時に色がきれいにのらないので。

自前で治具を作ってみるのもおすすめ。

板継ぎは、正確な位置とまっすぐな穴あけがとにかく重要です。

平坦な場所でしっかりと固定しながらまっすぐにドリルを入れるように頑張らなくてはなりません。ドリルガイドを使っても少し遊びがあるので、気を遣わないとうまくいきませんが、無いよりはあった方がいいかと思います。

正確な穴あけをするには「ドリルスタンド」という結構ガチなものもあるんですけども、そこまでそろえるかどうかは今後の使用頻度とお財布に相談となりますね。手動だと正確な穴あけが難しいので板継ぎをやりまくる私としてはほしいですけども・・。

しかし、後ほどこんなものを作ってみました。

1×4材をサクッと板継ぎするための冶具(じぐ)を作ってみました。
持ってる道具が少ないので正確な板継ぎはできないんですけども、せめて作業効率があがるようにと「冶具(じぐ)」を作ってみました。

穴あけの時にまっすぐ固定できるだけでもかなり違うんですよね。たくさん板継ぎするときはそれなりに便利です。

曲がっしまったら矯正できるかも?

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もし少し曲がってしまったとしても、板継ぎをしてからボンドが乾くまではクランプなどを使って端材を挟んで締め付けて1日置いておくと、ある程度矯正ができます。写真はありあわせの板で大きさが足りていないんですけども、F型クランプやC型クランプを使って、しっかり形を整えるとやはり出来上がりが違ってきます。

板を接着した面を押し付けるようにクランプを使えると完璧なんですけどね。
板継ぎした後にカット
いくら気を使って板継ぎをしたとしても、端っこはどうしてもズレてしまうものです。1日以上経ってボンドがしっかり乾いたら、両端1㎝くらいを切り落とし1000mmの長さに整えておきます。木取りの際にあえて大きめにカットしておいたのは、このためです。

これで、1×4材を3枚つなげて1000×267mmのサイズが出来上がりました。これを本棚の側板に使います。

 

板継ぎで使っている道具紹介。

せっかくなので板継ぎの際に使っている他の道具も紹介します。

サシガネ【曲尺(かねじゃく)】

↑直角もとりやすいですし、何やるにしてもあると便利です。木材に押し当ててケガキをするので、できればよくしなるものを購入した方がよいらしいですが、本格作業でもしない限りは安いのでも十分使えます。

クランプ(万力)

↑L型クランプ。F型クランプともいいます。

 

↑C型クランプ。G型クランプともいいます。

クランプはC型でもL型でもどっちを使ってもいいですが、ちゃんと固定する部分を挟み込めるサイズを選びましょう。

木槌

釘を打つわけではなくて、たたいてはめ込むだけなのでゴムハンマーでもいいですし、普通の木槌でもいいです。ゴムハンマーだと椹木をしないと色が移ってしまうことがあるので、椹木をするなどの工夫は必要ですね。

私がもっぱら使っている木槌は100円ショップのもので、雑で軟弱な作りだけど今のところ普通に使えてます。そんなに高いものじゃなくてもなんとかなってます。

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