ちょっとした小物の収納場所を確保するために手軽に準備できるのが「コの字型」のラックです。
わざわざ棚を用意しなくてもリーズナブルに立体的に物の置き場を作れるメリットがあります。
しかしコの字ラックは、適切なサイズ感が命。
幅、奥行き、高さのちょうどいい感じが出来上がってこそ、ラックを用意してよかったと思えてきます。サイズが合わないものを使っていても、何かしら不満があれば結局邪魔になってしまうというものです。
ちょっと置き場所をつくりたいなーと思っても、市販品がジャストフィットするとは限りません。そんな風にサイズが一致せずにモヤッとしたときは、DIYで解決してみてはどうでしょうか。
作る手間はかかりますが、制作に難しい技術は必要ありません。材料を選べば、お財布にも優しい金額で作れます。
実例を元にキレイに仕上げるためのポイントを交えて作り方を説明していきますので、できそうかも?と思ったらぜひともチェレンジしてみてください。
【実例】100均のスノコとホームセンターの1✕4材で作る
我が家はテーブルの上で日常的に使うものを薄っぺらいカゴの中にひとまとめにしていました。コースター、ランチョンマット、メモ帳、ボールペン、あとはウェットティッシュとか。
これらのセットを居間テーブルの上に置きっぱなしにしてたんですけど、テーブルの上には物が上がってないほうが片付いてる感が出るかなあと思いまして。それにご飯もこのテーブルで食べるので、その度に寄せなくちゃならないので微妙に邪魔になってたんですよね。
それで、テーブルを振り返ればそこのある、棚の上に定位置を作ろうということになりました。
よく使うものだから、誰でも目について取りやすい場所がいいなあと思いまして、加湿器の下に一段分の棚を用意しちゃうか、なんていう流れです。
作り方は単純。1×4材を奥行き分の長さで2本用意して、そこに板材を貼り付ければコの字ラックになります。
・・が、すのこ状の板を連続でキレイに並べて接合していくためのポイントがあります。
このやり方を知っていると、ちょっとできる人ぽくなれますので、覚えていて損なしですよ。
使っている材料
使っている材料は、以下の通りです。
- 1×4材・・・長さ26cmのものを2本
- 100円ショップのスノコ・・・(45cm×20cm)を2枚
- コーススレッド(ネジ)・・・ユニクロメッキで長さ25mmを14本(長さが25mmくらいであれば、普通に木工用ビスで大丈夫です)
実は、この時作成したものは余ってる物で作ったのでお金はかかってないですが、もし材料を新しく購入したとしてもこれくらいのサイズであれば500円くらいで作れます。(のこぎりやドライバーなどの道具については別途料金で。)
見た目的には薄い素材の方がスッキリしていいんですけど、材料が薄くなるほど強度を保ちながら作るというのは難易度高いものがあります。噛み合わせる木口にそこそこ厚さがあれば、接着する面積が広くなるので頑丈になります。
接合方法は、ボンドのみでも釘でもビスでも、それらを併用でも、どのタイプで作ってもこれくらいの厚さを側面におけば、歪むような心配はまずないでしょう。
普段木材でDIYをされていなければ、敷居があがりそうな材料は1✕4材でしょうか。
1×4材のサイズは19×89mmの木口寸法があります。ある程度の強度がほしい時は使う材料の選択肢にいれてみましょう。安価で手に入る木材でありながら、強度もあるので非常に使い勝手がいいものです。
木材を販売しているホームセンターであれば、間違いなく手に入る材料ですので、ちょっと近所のお店を覗いてみてください。
こちらもどうぞ 【DIYでよく使う材料】ワンバイ材とツーバイ材について
ただし、少し大きい木材なので車を活用しないと、自宅までの搬入が厳しいかも。その場合はホームセンターで直接カットをお願いして持ち歩けるサイズにするか、ネット通販でカットサービスも含めてお願いする形が良いと思います。
上板の物を置く部分は、スノコ板です。もとは100円ショップに売られているやっすい桐すのこ。
作るだけなら一枚板を使う方がハッキリ言ってラクチンなのですが、わざわざ100均のスノコ板を使っているのは、ちょっとオシャレに見えるからです。
1枚板では重めな見た目になってしまうけれど、すのこ状で隙間があるだけでちょっと軽さが出るというか。小さなこだわり。
板が薄いので人が上に乗るような使い方はできませんが、側面がしっかりしている分、加湿器や湯沸かしポットくらいなら置いてもなんともありません。
組み立て始める前にやっておきたい準備
最初に設置場所のサイズをきちんと測ってから作成を開始します。何事も実際に図に書いてみると分かりやすくなりますね。
今回は、外寸幅27cm×奥行き26cm、内寸幅23cmで考え、イメージとしては図のとおりです。
見ての通り、
奥行き → 「1×4材の長さ」で決まる
幅 → 「スノコ板の長さ」で決められる
ということになります。
使うスノコの枚数は、奥行きの大きさで変わります。
1枚板で天板を作成すると先にサイズを決めてから作ることになりますが、スノコ板を使うと、スノコの枚数と隙間の幅で調整ができる、と。作りながらバランスをとりやすいところがあります。
スノコはバラして使う
100円ショップのスノコは、板の隙間が大きいのでバラして板材の部分のみを使います。
すのこのサイズと、バラし方については以下の記事をご参考にしてもらえれば、揃えやすいかと。
100均すのこの種類まとめ。バラした時の部品サイズも添えて。
すのこの下駄の部分は使いません。キレイに外せたら別の使い道もありますが、100均のスノコは折れてしまうことも多いです。メインで使うべき部材は「板」部分です。
組み立て前に塗装を施しておくと、なおよしです。
組み立て方
1×4材は適度なサイズで先にカットしますが、スノコ板の方は固定した後からカットします。このとき、幅分の長さで印をつけておくとあとの処理が楽です。ここがきれいに仕上げるポイントになります。
スノコ板は並べて固定していけばよいだけなのですが、平行を保つために支えを置きながら並べていくと曲がりにくくなります。本当は動かないように抑えながら作業できると一番いいんですけどね。
ビスで固定する時は、ビスの太さよりも1ミリほど小さい下穴を開けておきます。それから、ビスを打ち付けていくことで板割れを防げます。
スノコ板を等間隔に並べて1×4材に固定していき、それからはみ出た部分を1✕4材にノコギリの添わせながらカットしていきます。これで、きれいに仕上げることができます。
完成の形
というわけで、ラックの隙間にテーブルで使う小物類、上には加湿器。加湿器は高い位置からシュワシュワとミストが降り注ぐ形になりました。いい。実に良好な使い勝手となりました。
なぜ、後からスノコ板をカットするといいのか。
「先に固定→後からカット」のやり方がなぜいいのかは、以下の理由があります。
1.組み立てが安定する
短い板材の端っこを一生懸命合わせながら組み立ててていくのは、とても気を使います。
長い部材を載せたほうが安定性が安定します。
2.破損を防ぎ、強度を上げる
100均のスノコ板は、薄く柔らかい木材です。このように薄い板は、端っこギリギリにビスを打ち込んでしまうと破損しやすいです。
先に下穴を開けてからビスを入れるのはもちろんですが、先にガッチリ固定してからカットすると木材の密着度が増して、強度的にも強くなります。
3.切り口が整う
手ノコでの木材カットは、慣れていないとキレイにカットするのは難しいもの。気を使った割に正確なカットができていなくて、端っこガタガタになりやすいです。
1✕4材にノコギリを沿わせながら切ることで、ノコギリガイド代わりになり、意外とキレイな切り口になります。それに手ノコでカットするなら、スノコ板を一枚ずつ切っていくよりも、すべて固定してしまってから一気にカットした方が作業効率的にも早いです。
これくらいのサイズの小物にそこまで気を使うものでもないのですが、小物制作の時はこういった手順を覚えておくと早く仕上げられるようになりますよ。
また、スノコ板を活用して箱物を組み立てていく過程で、同じような手法で作っているものが以下のものです。
【動画あり】端材で作る木箱。余ってるスノコ板とワンバイ材で。 | ぴらめこのDIY
すのこ板を使って箱物を作ってみたいときは、ぜひ参考にしてお試しください。
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