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OSBボードを活かして「2段タイプの卓上引き出し」を作りました。

箱物

OSBボードとベニヤ板を使って、レターケースくらいの2段タイプ引き出しを作りました。せっかくなので材料の切り出しから塗装までの工程を全て公開します。

サイズは[幅]270×[高]210×[奥行]255mm

出来上がりはこんな具合の引き出し。底深めの2段引き出しです。メタルラックにもぴったり収まるんですがA4サイズほど大きくはなく、リビングでよく使う小物類を収納しておくのにちょうどいい大きさに仕上げました。

塗装はウレタンニスで仕上げてるので、水拭きOK。ホコリがつきにくい仕様となってます。

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使った材料と切り出したサイズ

使った材料は、3種類。
  • 厚さ約9mmのOSBボード
  • 厚さ5.5mmのシナベニヤ板
  • 厚さ約2.5mmのラワンベニヤ板

OSBボードはラックの敷板に使った残りが余っていたので、それを使うことにしました。リビングで使う引き出しだけど、独自の風合いも面白いかなと。

引き出しのサイズは、既製品にはない完全オリジナルサイズ。 前面の前板は飾りなので別材料でもかまいません。取っ手をつけるので、引き出しの前側はある程度厚みを作った方が良いかと思います。

ぴらめこ
ぴらめこ

ちなみに小箱を作る材料の選択肢として、シナベニヤでなく、MDFボードにしようかとも考えました。そうするとベニヤ板の半分の価格に材料費を抑えることができます。

ただ、MDFボードは重いんです。カッターでのカットのしやすさもベニヤ板のほうがやりやすい。引き出しの滑りを調整する時にベニヤ板ならヤスリで削って調整もできるしなー・・ということで、高くてもシナベニヤを使いました。

木材の他には、取っ手はちょうど良さげなサイズのものを買いました。ビスはスリムビスという比較的木割れを起こしにくいビスを使っています。

各材料のサイズ

※クリックで拡大します
引き出し2段分 @5.5mm厚シナベニヤ板
  • 引き出しの前板 210×270×5.5mm … 2枚
  • 前面・背面 80×252×5.5mm … 4枚
  • 側面 80×235×5.5mm… 4枚
  • 底板 245×252×5.5mm … 2枚
外枠 @9mm厚OSBボード
  • 天板 245×270×9mm … 1枚
  • 底板 245×252×9mm … 1枚
  • 側板 200×245×9mm … 2枚
  • 引き出しを滑らせるレール部分 240×9×9mm … 2枚
  • 飾り 270×9×9mm … 1枚
背板 @2.5mm厚ラワンベニヤ板
  • 270×210×2.5mm … 1枚
取っ手
  • 真鍮ヒル取手95mm(ビスピッチ79mm)…2個

木取り図

材料の切り出しはこんな具合。

 【5.5mm厚シナベニヤ板】 450×910×5.5

シナベニヤだけは買い足しました。これくらいのサイズで1000円程度で買えます。

※クリックで拡大します
【2.5mm厚ラワンベニヤ板】 300×300×2.5

30cm四方の薄いベニヤ板なら100円~150円くらい。

※クリックで拡大します
【9mm厚OSBボード】255×1402×9

家に余ってたサイズをそのまま載せてます。実際こんなにいらないんですけどね。引き出しのレール部分も余ってるところから使っています。わざわざ細くカットせずとも、角棒があればそれで間に合います。

※クリックで拡大します
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組立の順番

材料さえ用意できたら、あとは好きに組みたてたらできあがり・・・といった具合なのですが、一応私の中でいろいろ考えながら組立の順番決めをしました。

組立の流れ
  1. 先に引き出しとなる「箱」づくり
  2. 次に引き出しの大枠
  3. 最後に裏側の背板を取り付けて塗装
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先に引き出し2段分を作る

先に材料を全てカットせずに、引き出しとなる木箱分を2つ作ってから、OSBボードをカットして作成を進めていきました。引き出しの箱を基準に外枠を調整できる方が失敗が少ないからです。

引き出しの前板の部分は取っ手と一緒に後からつけます。

ベニヤ板のカット方法

引き出しとなる内箱を先に作るので、ベニヤ板を先にカットしておきます。大枠というか外箱になる部分をOSBボードで作るんですが、慣れないうちは内箱を作ってからその実寸に合わせて外箱のサイズを調整したほうがいいです。

ベニヤ板は5.5mmくらいの厚さなら余裕でカッターで切ることができます。のこぎりでもいけますが、薄い板ほど手ノコは難しい。(丸鋸あるならいいけど・・)きれいな直線カットを目指すなら良く切れる刃とダイヤル式になってるタイプのカッター推奨。

定規に添わせながら焦らずじっくり刃を入れていけば、切り口まっすぐなカットができます。

木箱の組立て

材料のカットさえできれば、木箱の組立はほとんどボンドでくっつけるだけ。

※クリックで拡大

組立イメージ図はこんな感じ。

ツライチとは、表面がフラットに出っ張りがない状態

ただし、底板や側板を接着する際に、出っ張りがないようツライチになるように丁寧に張り合わせましょう。どうしても出っ張りができたら、カンナやヤスリで削って整えておきます。

添え木をしながら圧着。

念の為、小鋲でも固定しておきました。板が薄いので少しでも補強をこめて・・。

材料をケチっているので、よくみると前に来る板だけ木目の向きが違うことになっていまけど、ここは後に隠れる部分なのでヨシということで。

一応木箱で引き出しを作る時は、木目に沿って滑らせるようにするとよいですのはわかってたんですけども、なんかまあいいかと。

後は注意事項として、釘を打ち込む時はしっかり釘の頭を叩き込みましょう。多少めり込んでるくらいがちょうどいいです。

外枠の木箱を作る (背板はまだつけない)

引き出しになる箱を作ってから、大枠となる外枠を作るためにOSBボードをカットします。この時に必ず、先に出来上がっている木箱のサイズを今一度確認しておきましょう。

正確なカットと組立ができていればいいんですが、微妙に図面と違う数字で1~2mmズレて出来上がることはよくあります。なので作った箱の実寸を基準に次の組立へ進むという臨機応変さは大事です。

ここの段階で外枠分の材料をカットしてないなら、修正はまだ間に合う。スムーズに動かせる引き出しにするために、心持ち隙間を作るイメージで、外枠になるOSBボードはやや大きめのサイズで切り出しましょう。

組立のイメージはこんな感じです。

レールの設置と引き出しの滑り具合を要確認

レール代わりの部品はひかっかってればいいかという程度のものです。市販のレールを使うほうがスムーズに引き出せると思いますが、これくらいの大きさの引き出しならそこまでしなくてもいいかな。

取り付けはちょうど真ん中にしてます。ボンドでくっつけて、細めのビスで固定。

先につくった木箱をいれて位置を要確認。引き出しの滑り具合もチェック。

このとき、ついでに引き出しの前板と取っ手もつけちゃってOKです。

前板を付ける位置は上下で違う位置でつけるようにしてしまったのが失敗だったなーと思ってるんですが、とりあえず私の作った図面では取り付け位置は以下のようになってます。

寸法ギリギリ過ぎで作ってしまった私は、OSBボードの厚みに違いがあったことをこの時点で気がついて、ひたすらヤスリがけで調整を入れました。

木工は「削る」ってことができる材料ゆえにできることですね・・

レールをつけると上段は浮いていて隙間ができているので、そこを隙間を埋めるように飾りの板を一本設置しました。引き出しの前板のサイズをもう少し大きく取っていればこれはやらなくてもいいんですけども。

背板も取り付け

調整の際に前面と背面から引き出しの状態が見えるほうが削りやすいので、背板は引き出しの調整後に最終段階でつけます。

いつもなら背板もボンド併用で接着するんですが、今回はボンド無しでいつでも取り外せるようにしておきました。

木は時間とともに湿度具合で変形していくので、引き出しの滑りがいずれ悪くなることもあるから、いつでもはずして調整しやすいようにしておくといいかなと。

外枠の方はボンドとスリムビスで接合し、ビスの頭を隠すように埋木してます。

塗装

引き出しの前板は、アンティークワックスでチョイチョイっと塗っただけですが、外枠の塗装はちょっと手間をかけました。

OSBボードの塗装をやってみたかったというのもあって、別記事にまとめました。

ざっくり説明すると、

やすりがけ→との粉→やすりがけ→パテで穴埋め→やすりがけ→水性ステインで色付け→やすりがけ→水性ウレタンニス→やすりがけ

・・・やすりがけに始まり、やすりがけで終わる・・・という流れ。
これ見ただけで、うへぇ・・って思えるくらいの手間がかかってます。塗装と乾燥の繰り返しは時間もかかります。やるかやらないかはお好みで。

出来上がりのイメージ

完成後の写真をあれこれ載せておきます。

取っ手は真鍮の素材のを使いました。ホームセンターで1つ250円くらいだったかな。真鍮は使うほどに色味に味わいが出てくるので渋くなるかなと楽しみにしてます。

この材料で引き出しづくりをやってみた感想

自分なりに考えながら作ってみましたけども、仕上がりの好みや使い勝手を追求すると使う材料も作り方の工程も変わってきます。あくまでも参考に。このやり方が正解かどうかはわかりません。

OSBボードって合板とは違って厚みに均一性がないから、こういうものを作る時はかなり気を使うんですね・・。表面にひっかかりがない状態まで仕上げるのはまずまずの根気がいるということは学びました。

でも、独特の風合いはアクセントになってなかなか好き。

なんだかんだで完成までに時間がかかったけど、結果オーライということで。

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