ポールなどの長い物を収納しつつ、一緒に使うシート的なものや、ロープ、ペグなどの小物もまとめて入れて置けるようなケースを完全手作りで作ってみました。
形状的には、カメラ三脚なんかも収納できる入れ物です。
シンプルで単純な作りですが、以下のような点にこだわって作っています。
自作すると壊れた時に修正できるし、改良を加えやすいのもいいですよね。材料は基本的に100円ショップでも手に入るようなものを使っています。
使っているミシンは、家庭用のミシンです。
とうとうミシン(ジャノメ_JN-51)を買ってしまったので購入レポします。 | ぴらめこな生活
※別のサイトの記事ですが、こちらも私ぴらめこが運営しているサイト内の記事です。
本格的なケースといえるほど難しいものではないです。サイズの合わせ方や使っている材料をまとめましたので、自作を模索中の方に参考にしていただければ。
使いやすい形状って何?
何度かキャンプを繰り返していれば、こういうところが面倒なんだよな・・と、手持ちのギアを見直す機会もあるでしょう。我が家の場合は、収納方法が課題のひとつでありました。
どういったケースであれば使いやすいのか。設置と撤収の流れをシミュレーションしながら考えました。
定番の巾着ケースの難点
新品で買えば大抵ケースも付属でついてきますけど、自作ギアはケースも自作することになります。
てっとり早く作るなら「巾着袋」ですが、開口が狭く、ちゃんと形を整えないと入らないのが嫌になってしまいました。付属の小物を一緒に入れにくいのも辛いし、ペラペラのナイロン生地だけで作ると弱くて、すぐに壊れがちです。
いろいろ入れられるように少し余裕を持たせたサイズで作ると、中身がガチャガチャ動きます。形が固定されない感じがなんとも鬱陶しい。
長物に関してはゴムバンドで縛ってから入れることも試しましたが、困ったことにそういうバンドってよく無くす。そもそもバンドで固定の一手間が、性格的にも耐えられませんでした。
(特に天気の悪い撤収時は、細々と丁寧に片付ける気にはなれないもの・・。)
何かいいものはないものかと市販品を探すんですけど、自分の要求にぴったりと答えてくれるようなケースにはなかなか出会えないんですよね。
開口が広く、出し入れしやすいケースとは
そこでヒントにしたのがカメラ三脚のケースと、自作のロールトップテーブルを入れている工具収納のバッグ。どちらも開口が広く、出し入れしやすいのが大きな特徴です。大きく開くと、出し入れの煩わしさがなくなるんですよ。開いたら放り込むだけでいいというね。
三脚ケースも、工具収納バッグも、ファスナーが大きく開く形状。
工具バッグの方は小物入れポケットもついているし、中に固定用テープも縫い付けられています。三脚ケースはクッション性があるところがすごくいい。しかし丈夫なケースゆえ、ケース自体重いのはどうもはばかられる・・。
これらをヒントに、自分なりに工夫したケースを作ってみることにしました。
理想を掲げて、難易度も低めにして作ったケースは以下のとおり。
安価に作れるクッション性あるカバーの全容
まともに長いファスナーをつけたバッグを作るのは、まあまあ材料代が跳ね上がってしまいます。それに縫い付けの順番を気にする必要も出てくる。表地と裏地をどう合わせていくかな・・みたいな。
ナイロン生地の場合は、1枚でもいけますけど、ほつれ止めの処理のテープがいるかな・・とか。そもそもナイロン系は手に入りにくい材料なので探すのも一苦労です。
更に生地にもハリをもたせるために、「芯」を貼り付ける必要もあるか・・とか。まともに必要材料を考えると、結構値がはってしまう。作るのが小さいバッグならともかく、大型サイズになってくると、もう買ったほうが良くね?ってなるわけです。
でもね、ファスナーやそれっぽい厚手の生地を準備しなくても、ちょっと形を工夫すればできるんです。
低コストのポイントは、生地と開口部の形状。
キルティング生地を使っているので、クッション性があり軽量。
防汚性や難燃性に優れたアウトドアで使うような生地ではないのですが、中身を出してしまえばケースは寄せますし、あくまでもバラけがちな道具を束ねて持ち歩くことが目的。なので、そこは簡易的でもいけるかなと。
尖った形状が触れて不可がかかりやすい側面の生地は、帆布を使って強度を出しました。(帆布は、ハンギングラックを作った時の残り生地を使っています。)
風呂敷のように大きく開くので、入れる時の順番は何も心配は要りません。ただ放り込んでいけばいいのです。
閉じるときは包み込むようにし、マジックテープで留めるだけという、収納時の動作がとてもシンプルなケースです。
長さ調整とつけ外しができるバックルも考えましたが、重量が嵩むものを入れるつもりはなかったので、リーズナブルにすませました。
三脚バッグのように持ち手部分をショルダーにできるので、両手は他の荷物に充てることもできます。
使っている材料
キルティング生地について
「キルティング」についてはその形状の生地が売られているんですが、生地にこだわらなければ100均のハギレでも充分なものが自作できます。
キルティング生地は買うよりも作ったほうがだいぶ安く済んでしまうので、今後もケースを作ってみたい方はもちろん、節約志向の方はこの技を習得してみてはいかがでしょうか。
生地でドミット芯をサンドし、ひたすらミシンがけが基本のやり方ですが、ミシンがけの最中に生地がズレないよう、縫い目がヨレないよう作っていくには若干の道具を揃えたいところがあります。
今回のケースのサイズで作ったキルティング作成にかかった時間は1時間くらい。
安い生地を使っても、ちょっと雰囲気ある生地に仕上がるところが面白いですね。
グログランテープ(縁取りテープ)について
ダイソーに縁取りに使えるグログランテープというものがあります。
使い勝手がいいので私はよく買っているのですが、生地の端っこを挟んでほつれ止めに使うだけなので、よくあるバイアステープを使ってもいいですし、綾テープというリボンみたいな幅広な布テープでも代用できます。
太ゴムやカバンテープ、マジックテープが肝
この入れ物は、ファスナーを使っていません。
中身を取り出す時も、収納するときも、ガバっと開いて放り込んで簡単に縛れる形状になっています。
そのための太ゴムやカバンテープです。マジックテープが気に入らない場合は、アジャスターと差し込み式のバックルを取り付けると良いでしょう。
カバンテープは、布製の柔らかい方を使っています。ナイロンテープの方がハリが出るんですけども、好みで良いと思います。
布製の方は、ほつれ止めは織り込んで処理しないといけませんが、ナイロンテープはライターなどで軽く炙ればほつれ止めができます。どちらもミシンがけは普通にできます。
現物合わせのやり方手順
生地の大きさは先に決めてしまわない方がいいです。中に入れたいものはどれくらいの量があるのか、長さや太さはどうなのか、しっかり測ってから生地の使い方を決めます。
このケースの基準になるのは、メインとなるキルティング生地のサイズです。ここさえしっかりしていれば、他の必要材料が必然的に決まっていきます。
中身のサイズを測ってみて、気持ち大きめな生地サイズを準備しましょう。一回り大きいくらいの生地を用意すると調製が効きます。
実際に入れたいものを生地で包んでみて図るもよし。ぜひ包んでみてください。
両サイドにつける厚手の生地(帆布)についても現物合わせで用意します。生地購入の目安としては、基準の生地(キルティング)の短編の1/3の大きさの正方形が必要だと認識していただければ。
この考え方のもと、実際の手順を解説していきます。
基本のサイズを決めるキルティング生地から作る
生地サイズが決まったら、キルティングを仕上げます。
準備する記事のサイズの目安は、ぴったりサイズで準備していけません。包んだ時に10~15cmほどの重なりができるサイズを用意しておきます。
キルティングを作ったら、先に縁取りテープで包んでしまってもいいですが、見た目に拘るなら、最後の仕上げで縁取りをつけるほうがキレイにできあがります。あとから縁取りを入れる場合は、縁がほつれてこないように、グルっと一周縁取りで隠れる位置でミシンをかけておきましょう。
両サイドの生地は、キルティングに合わせて準備する
両サイドの生地(帆布)は、正方形の形状で用意します。
図の赤線のラインを縫い合わせるイメージ。緑色の部分はロール状に包んだ時に重なり合う部分になりますが、ここのサイズが多少前後したところで出来上がりに支障は出ません。
正方形にカットした生地は、端の処理をした状態でサイズ合わせをしていますが、最終的に縁取りテープで挟んで縫い付ける形の方が見た目がよくなります。
カバンテープとマジックテープで持ち手と開閉状態を決める
結果的に箱型形状を作れれば、あとは、カバンテープを縫い付けていくだけです。
カバンテープに先にマジックテープをつけてから、重なる場所を考慮してそれぞれのパーツを縫い付けていくといいでしょう。
マジックテープの位置は図のとおり。長めにつけておくことで、中身の量が変わってもある程度調整が可能になりますし、ガッチリとした固定ができるようになります。
マジックテープの位置を決める時は、長めにとることはもちろんですが、巻き付けに余裕をもたせるようにすると中身の量が変わっても対処しやすくなります。
持ち手の場所を把握するために後から私は縫い付けましたが、先にカバンテープを縫い付けた方が明らかに縫いやすいので、イメージを膨らませながら縫い進めてみてください。
そうして先にカバンテープを付けた後で、生地の端の処理として、グルっと縁取りテープを縫い付けていくととても綺麗に仕上がります。
太ゴムを取り付けて、サイドからの飛び出し防止をはかる
最後に太ゴムを両サイドの生地に縫い付けておきます。これは必須というわけではないんですが、これがあると自然と両サイドにテンションがかかって、ケースを縦置きにした時に、重さで中身が滑り落ちることを防ぎます。
差し込みバックルを使って留める仕組みにしてもよかったんですが、そこまで強度を出す必要もないのでゴムで対処しました。ゴムならそのままぐいっと押し込んで開いて入れていけばいい。バックルを使うとゴツめになるし、部品が当たって邪魔になるんじゃないかと思ってやめました。
私はそんな感じでやっていますが、細かいところは使い手の好み次第。好きな方法で良いと思います。
大きく広げて収納ができるので、布地のものも軽くまとめて長物と一緒に収納しておけてます。
収納力あり&軽量なハンギングラックをDIYしてみました(ケースも自作)
今回は最長の部品が74cmのハンギングラックのパーツ収納ケースとして作っていますが、何を放り込んでもキュッと固定しながら閉じておけるので、中身がズリ動くこともなくとても便利です。
市販品の入れ物のサイズが好みと一致せず、やもえず自作に踏み切ったのですが意外と使いやすいのができました。
似ている市販品で済ませるなら
もし欲しいサイズが一致するのであれば、藤原産業さんの「パカットバッグ」が近い形になります。
パカットバッグは、幅160、245、320、510、1000mmと、入れ物の長さに合わせて選べるところがいいです。1mもの長さを収納できるバッグなら、だいたい収納できるんじゃないかと思います。
自作した風防は910mmの支柱を使っているのですが、それもスッポリと収められます。
キャンプで使う風防(リフレクター・ウィンドスクリーン)を自作しました。
この手のタイプのケースは、タープと長いポールを一緒に入れておくのも良いのではないかと思います。
まとめ
キャンプで使うものは、簡単に出せてしまえる形がいいですよね。あんまり細かく分けちゃうとケースばっかり増えちゃって、どこに何をしまったかわからなくなりますし。
そんなわけで設置イメージに合わせて、持ち物をカテゴリ分けした収納を最近は心がけています。
自作ケースで、自分仕様の分け方が確立されると、忘れ物や持ち物が減らせていいんじゃないかなーと思う今日このごろです。
お、これはいいかもしれないと思ったら、ぜひチャレンジを。ちなみにこのカバー、洗濯できます。
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